給与のデジタル払い解禁 PayPayが第一号に
2023年4月,労働基準法施行規則が一部改正され,スマートフォン決済アプリや電子マネー口座に給与を支払う仕組み「デジタル払い」が解禁されました。労働基準法では,賃金の現金払いが原則ですが,例外として銀行口座などへの振り込みが認められており,今回はその例外に,キャッシュレス決済口座が加わった形です。
厚生労働省は2024年8月,デジタル払い時に利用できる「指定資金移動業者(銀行等以外で為替取引を業として行う事業者)」として,PayPay株式会社を指定したと発表しました。PayPayで給与を支払う場合の上限額は20万円とされており,従業員はこの金額内でチャージ額を決めることができます。
デジタル払い解禁後,複数の資金移動業者が申請を行っているところで,現在も,複数の資金移動業者が厚生労働省の審査を待っている状況であるとのことです。
なお,企業がデジタル払いを導入する際には様々な手続きが必要であり,また,従業員へのデジタル払い強制には罰則もありますので,この点は留意する必要があります。