テレワークガイドライン(会社と相続ニュース No.28 2024年6月号)
- 2024年05月31日
- 会社と相続ニュースバックナンバー
テレワークガイドライン
1 テレワークとは?
テレワークとは、労働者が情報通信技術を利用して行う事業場外勤務をいい、「離れて(tele)」「働く(work)」という言葉をあわせた造語です。
テレワークの形態は、業務を行う場所に応じて、①在宅勤務(労働者の自宅)②サテライトオフィス勤務(労働者の属するメインのオフィス以外に設けられたオフィスを利用)③モバイル勤務(ノートパソコンや携帯電話等を活用して臨機応変に選択した場所で行う)に分類されます。
コロナウイルスによる緊急事態宣言以降、テレワークを導入された企業も多いのではないでしょうか。
働く人にとって通勤の負担がなくなり、ライフワークバランスに資する働き方の一つです。
他方、企業にとっても、業務効率化による生産性の向上、オフィスコストの削減等、メリットがあります。
2 テレワークガイドラインについて
こういった社会の流れもあり、令和3年3月に改訂された「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」(テレワークガイドライン、厚生労働省)では、テレワークの導入と実施に当たり、労務管理を中心に、留意すべき点、望ましい取り組み等が示されています。
3 ガイドラインの具体的な内容
(1)まず、テレワークを行う場合であっても、労働基準法上の労働者は、労働関係法令が適用されます。
その上で、ガイドラインでは、就業場所としてテレワークを行う場所を明示する、労働時間をパソコンの使用時間の記録等客観的な記録により記録する等、注意すべき点があげられています。
テレワークに際して生じやすい問題として、一定程度労働者が業務から離れる時間(いわゆる中抜け時間)が生じやすいという点があり、ガイドラインにはその場合どのように取り扱えばよいか等、記載があります。
基本的には.ガイドラインの考え方に基づき、労使間でその取扱いについて合意しておくことが望ましいといえます。
(2)次に、テレワークでは使用者の管理の程度が弱くなるおそれがあり、その結果、長時間労働を招くおそれがあります。
長時間労働を防ぐ手法として、①役職者等から時間外、休日または深夜におけるメール送付の自粛を命じる②深夜・休日は社内のシステムにアクセスできないようにする③テレワークによる長時間労働が生じるおそれのある労働者に対する注意喚起を行う等の具体的な方法がガイドラインに記載されています。
4 最後に
テレワークの導入は、労使双方にとってメリットがある一方、社員がオフィスと同じような勤務態度で働けているのかが見えないため、勤務管理や評価の方法を見直す必要があります。
今回ご紹介したガイドラインを参考にしながら、適切な労務管理を導入・実施されることをおすすめします。
~新事務所のご紹介~
いよいよ、新しい事務所にやってきました。大和西大寺駅を降りて、南側へ出ると、駅前にロータリーがあり ます。ロータリー出口の交差点に建設された、奈良商工会議所会館1階に入居させていただきました。
このビルは、地球にやさしい配慮がされており、エネルギー効率が、一般的なビルの約半分だそうです。室内の空気も清浄。内装もガラスを積極的に採用し、明るく、快適なお客様エリアを構築しました。
中でも、相談室はガラス張りの外壁に沿って配置したので、明るさは抜群!(スクリーンを貼っているので、プライバシーは確保)。入居後、寒い日もありましたが、ほぼ暖房は不要でした。もっとも、夏はどうなのかしら?今から、日差しが少し心配です。