改正育児・介護休業法のポイント(会社と相続ニュース No.37 2025年4月号)
- 2025年03月28日
- 会社と相続ニュースバックナンバー
改正育児・介護休業法のポイント
1 育児・介護休業法の改正と施行
男女とも仕事と育児・介護を両立できるよう、令和6年の通常国会で、育児・介護休業法や雇用保険法といった企業の人事労務に影響する法律が改正されました。
改正法は令和7年4月又は10月に施行されるものが多く、今回は、育児関連の改正について施行までに押さえておくべきポイントをご紹介します。
2 令和7年4月施行について
(1) 子の看護休暇の見直し
子の看護休暇は、負傷し、若しくは疾病にかかった子の世話又は疾病の予防を図るために必要な世話を行う労働者に対し与えられる休暇ですが、対象となる子の範囲が小学校3年生までに拡大し、取得事由が感染症に伴う学級閉鎖等や入園(入学)式、卒園式にも拡大されました。
これによりこの看護休暇の名称は「子の看護等休暇」に変更されます。
(2) 所定外労働の制限の対象拡大
育児・介護休業法の定めにより、労働基準法上、労働時間の延長ができる場合においても、対象の労働者から請求があった場合、原則事業主は当該労働者に所定外労働を行わせることができませんが、請求可能となる労働者の対象範囲が,小学校就学前の子を養育する労働者に拡大します。
(3) 育児のためのテレワーク導入の努力義務化
3歳未満の子を養育する労働者がテレワークを選択できるよう、事業主として、措置を講ずることが努力義務化されます。
(4) 育児短時間勤務の代替措置
これまでも、代替措置としてフレックスタイム制や時差出勤制度などがありましたが、今回の改正でテレワークが追加されます。
(5) 育児休業取得状況公表義務の対象企業拡大
現行の育児・介護休業法では、従業員が1000人を超える企業に対し、男性労働者の育児休業等の取得状況を年1回公表することが義務付けられていますが、これが従業員数300人超の企業に拡大されます。
3 令和7年10月施行について
(1) 柔軟な働き方を実現するための措置の義務付け
事業主は、3歳から小学校就学前の子を養育する労働者に対して、5つの「選択して講ずべき措置」(始業時刻等の変更、テレワーク等、保育施設の設置運営等、就業しつつ子を養育することを容易にするための休暇の付与、短時間勤務制度)の中から、2つ以上を選択し、その措置をとる必要があります。
労働者は、事業主が講じた措置の中から1つを選択して利用することができます。
また、事業主は、選択した制度に関する事項(措置の内容や申し出先等)についての周知と制度利用の意向確認を個別に行う必要があります。
(2) 仕事と育児の両立に関する個別の意向聴取
・配慮の義務化
事業主は、労働者が本人または配偶者の妊娠・出産等の申出時や子が3歳の誕生日の1か月前までの1年間に、労働者の仕事と育児の両立に関して、個別の意向聴取・配慮が義務付られます。
4 おわりに
育児・介護休業法の改正は令和3年以来となります。
令和3年改正では育児休業に関する改正が中心でしたが、今回の改正では、男女の労働者がともに育児や介護と仕事を両立できるように、様々な点から改正が行われています。
多岐にわたる改正点のポイントを押さえ、施行までに準備しておくことをおすすめします。
~春が来た~
「今週も日本列島に強烈な寒波が襲来します」というニュース、舞い積る雪。
寒さが苦手な私は、春が待ち遠しくて仕方ありませんでした。
3月に入り、ようやく寒さが和らぎ、日差しが暖かく感じられるようになりました。
先日、暖かな陽光に誘われて、ふと事務所の周辺を散歩してみました。すると、菅原天満宮の境内で梅の花が咲いているのを見つけました。境内には、花見をしている人々の笑顔が溢れていました。美しく咲く梅の花に、人々の笑顔に、心が温まり、私も思わず笑顔になりました。
