Q&A 退職時の守秘義務契約
Q 退職する社員に「守秘義務契約書」への署名を求めましたが、拒否されました。この場合、その社員が秘密を洩らした場合、責任は問えないのでしょうか。
また、このような場合に備えて、今後どのような対策が有効でしょうか。
A 守秘義務契約が締結されなくとも、「就業規則」において、退社後の守秘義務が規定されている場合は、責任を問うことができます。
「就業規則」にも規定がない場合においても、労働契約関係から守秘義務が認められる場合はあるのですが、その有無が明確ではないため、争われることが多いのが実情です。また、不正競争防止法の要件を満たす場合は、差止めや損害賠償請求が可能となりますが、要件を満たすケースは限られています。詳しくは、ご相談ください。
今後の有効な対策としては、やはり、「守秘義務契約書」を個別に作成していくことです。入社時や昇進時、異動時などの節目に、社員とよく話し合われたうえで作成されることをお勧めします。