クレーム対応のかんどころ~その1(会社と相続ニュース No.30 2024年8月号)

クレーム対応のかんどころ~その1

1 カスタマー・ハラスメント

 東京都が、「カスタマーハラスメント防止対策に関する検討部会」を立ち上げ、カスタマーハラスメント防止条例の制定を目指しています。JR西日本も、カスタマーハラスメントに対する対応策の基本方針を策定し、悪質な場合は乗車拒否も辞さないとしています。

 過去には、コンビニエンスストア店員に土下座を強要した動画がSNSにアップされるなど、お客様の理不尽なクレームに苦慮する企業は少なくないと思います。

 もちろん、どんなに注意を払っていても、避け難いカスタマーハラスメントもあるでしょう。一方で、クレーム処理の初動を上手くやっていれば、カスタマーハラスメントに発展することを避けられたかもしれない事案も、一定数、あるような気がします。

 藤木は、顧問弁護士として、多くの顧問先様に対し、「当事者の理不尽な振る舞いに対する対応方法」をアドバイスすることを得意にしています。

 そこで、今回は、クレーム対応のかんどころを、ピックアップしてお伝えします。

2 「でも」「ですから」「だって」は禁句

 お客様に対して、説明をすればするほど、ますますお客様が怒るということ、ありますよね。

 そのようなとき、次のような心当たりは、ありませんでしょうか。

 お客様に対し、「でも」「ですから」「だって」と言っている…。

 お客様の勘違いを正すため、「でも」「ですから」「だって」と言う、その気持ちは分かります。しかし、これは、禁句です。

 このようなときは、「失礼いたしました」「承知いたしました」「さようでございましたか」「申し訳ございません」と言う言葉を使いましょう。同じ説明をするとしても、お客様の怒りの導火線に火を点けずに済むことが増えるでしょう。

3 「謝ってはいけない」は、本当?

 お客様のクレームに対して、決して謝らない、だって、謝ったら、裁判で不利だから…

 そんな対応をしたら、お客様がヒートアップして、当然ですよね!

 謝っていいんです。大事なのは、謝る対象です。

 「ご不便をおかけして、申し訳ありません。

 「ご不快な思いをさせてしまい、申し訳ありません。」

 「お手間を取らせてしまい、申し訳ありません」というように、「相手の感情」に対して謝ればいいのです。

 製品には不具合がないのに、製品のことを謝る必要は、ありません。

4 クレーム対応は初動が大事

 ①「でも」「ですから」「だって」を言わない

 ②お客様の「感情」に対して謝る

 を実践すれば、かなりの割合でクレームの悪質化を防げます。試してみてください!

5 最後に

 「おもてなし」という言葉に代表されるように、日本が「誇るべき」と称される「洗練されすぎた接客」の強要は、沈静化のきざしがありません。今後、われわれは、ますます、感情労働を強いられることになるかもしれません。

 従業員のメンタルを守ることは、使用者の義務とされています。

 従業員が働きやすい環境を実現できれば、従業員のパフォーマンスも上がります。

 クレームをカスハラ化させないために、クレーム対応のかんどころを、何回かに分けてお伝えしていきます。

執筆:弁護士 藤木秀行

(弁)ナラハに金丸弁護士が加わりました!

 私ども弁護士法人ナラハ奈良法律事務所は、西大寺に事務所を構え、今年で満3年を迎えます。本年3月28日、大和西大寺駅の南側、新築の奈良商工会議所会館1階に移転しました。そして、この7月、新たに金丸弁護士が加わりました! 金丸より、皆様へご挨拶申し上げます!

 令和6年7月1日に入所いたしました、弁護士の金丸有希と申します。私は、京都大学法科大学院を卒業後、司法試験に合格し弁護士となりました。その後、香川県、福岡県、奈良県で弁護士業務を行ってきました。この度、ご縁あって、弁護士法人ナラハ奈良法律事務所に入所いたしました。私は、これまで、刑事、離婚、成年後見、債務整理、犯罪被害者等の業務を行ってきました。業務にあたっては、ご相談者様に寄り添いながら、真摯にお話を聞くことを心がけています。皆様のよりよい未来のためにお力添えできるよう、精一杯努力してまいります。何卒よろしくお願い申し上げます。私事ですが、最近ランニングを始めました。12月の奈良マラソンに向けて(エントリー済み)、大好きな「嵐」を聞きながら日々練習に励んでいます!

■ コラム ■

~山盛りサービス!~

 先日、とある居酒屋で「〔あるお魚〕山盛りピザ」を注文しました。テーブルに出てきた時点では、市ノ木山の目から見れば普通の量でしたが、店員さんが「足しますね♪」と言って、それこそお皿からあふれるくらい乗せてくれました。いつまで経ってもやめないので、こちらから「もう、いいですよ💦 」と言ってしまったくらいです。お店からの渾身のサービスで出来上がった料理は、まさに、「山盛り」ピザでした。

 楽しそうに山盛りにしてくれる店員さんのその姿にも、嬉しい気持ちになったことを覚えています。お客様にご満足いただけるサービス。市ノ木山も、このようなサービスを目指し、日々の業務に取り組んでいきたいと思います。

執筆:弁護士 市ノ木山朋矩

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