従業員による商品の不適切な取扱いや金銭トラブルは、会社の信用や職場の士気に大きな悪影響を及ぼします。
不安の芽を見付けた場合は、早期に適正に対処することが事業の発展にとって大切です。以下、典型的なパターンを想定し、弁護士の対応方法をご紹介します。
いきなり本人を呼び出して詰問する、というのはお勧めできません。何の証拠もなく詰問しても、むしろ逆効果であることがほとんどであると感じます。
ご提案したいのは、客観的な資料を集めて、専門家の意見を聴く、という方法です。
たとえば、在庫の行方不明であれば、帳簿類を過去出来る限り、さかのぼって不審な点がないか調べまず。人間関係のトラブルについては、防犯カメラ映像や社用車の使用簿、過去の営業日報なども検討対象になることがあるでしょう。
さらに、浮かび上がった不審な点を整理して、どんな不正があったのかという仮説を立てます。その仮説については、その分野の専門家の意見を聴くことが非常に有益です。例えば、在庫の納入に関して、その業界の専門家からは、「そんな不自然な商品の出し入れはありえない。本当は、~だったのではないか。」といった意見が得られることがあります。また、司法書士からは、「そんな珍しい書類を作成すること自体が疑わしい」といった意見を得られることがあります。
これらの検討を経て、対応方針を検討します。もし「懲戒解雇」を選択するというのであれば、裁判で重大な不正を立証できるか否かが判断基準となります。
そして、いよいよ本人への面談に備えて、フローチャートや、想定問答集、TO-DO-LISTを作成します。また、懲戒手続きを行う場合は、就業規則に所定の聴聞手続き等が必要になりますので、スケジュールの調整も大切です。
弁護士は、経営陣や担当者の方々とチームを組んで、調査や検討を迅速かつ適正に進めます。
どんなに綿密に準備しても、想定外の話が出ることはあります。もちろん、「不正の疑いが晴れる」説明が得られることもあります。十分な準備を済ませた後は、むしろ予断を捨て、本人の話をじっくり聞く、という姿勢で臨まれることをお勧めします。
本人への質問は、一問一答になるように、具体的に質問していく方法をお勧めします。例えば、防犯カメラ画像を見せながら、「この写真は〇月〇日の午前〇時〇分のものですが、映っているのは誰でしょうか。」「あなたには、その時のことを覚えていますか?」「この書類のこの数字を記入したのは、あなたですか?」と淡々と質問し、記録に残してください。
当日の役割分担はケース・バイ・ケースですが、弁護士が代理人となっているケースでは、弁護士が質問役をする例が多いです。
従業員の不正は、社内で発生したトラブルとはいえ、法的な解決を図ることになる可能性は非常に高いといえます。弁護士が代理人となる(または、社内の調査チームに入る)ことで、法的な解決を想定した調査・検討が可能になり、適正で迅速な事件の解決につながります。
弁護士が代理人となった場合は、主に次のような活動を行い、事件の解決に尽力します。
〒631-0824 奈良市西大寺南町8番33号 奈良商工会議所会館1階
TEL 0742-81-3323
FAX 0742-81-3324
近鉄「大和西大寺駅」南側より徒歩3分。
近鉄「大和西大寺駅」の中央改札口を出て、右方向(南側)に進み、地上まで降ります。
バスロータリーから南に向かって直進し、一つ目の信号を越えた左手に「奈良商工会議所会館」のビルがあります。
その1階に弁護士法人ナラハ奈良法律事務所があります。
阪奈道路(高架下)から「菅原東」の交差点を曲がり、「大和西大寺駅」方面(北側)に向かって道なりに進みます。
「大和西大寺駅」南側のバスロータリーより一つ手前の信号の右手に「奈良商工会議所会館」のビルがあります。
その1階に弁護士法人ナラハ奈良法律事務所があります。
《駐車場について》
ビルの来館者用駐車場に空きがあれば無料でご利用いただけますが、空きがない場合は周辺のコインパーキングをご利用ください。